台風で収蔵施設でも相次ぐ水没…古文書損傷、継承に危機感

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台風で収蔵施設でも相次ぐ水没…古文書損傷、継承に危機感
 台風19号では各自治体の歴史資料館などで浸水があり、収蔵品の古文書や古い民具などが水没する被害が出た。専門家は「その地域にしかない貴重な歴史資料を後世に伝えられなくなる」と危機感をあらわにし、修復作業の支援とともに災害時に向けた備えの強化が必要と訴えている。 阿武隈川の氾濫などで水害が起きた福島県本宮市。市立歴史民俗資料館には床上1メートル以上、泥水が押し寄せ、古文書が水没した。同館の長谷川正・副専門学芸員(62)は「古文書にかなりの被害が出ている」と明かした。大学教授らが支援に訪れ、カビ防止のため乾燥作業や洗浄を実施。長谷川さんは「少しでも解読できる状態まで戻すことができれば」と語る。 建物自体が国登録有形文化財である栃木県栃木市の横山郷土館も1メートルほど水に漬かった。事前に別の場所に移した史料もあるが、一部は水没。川崎市市民ミュージアムでも地下の収蔵部分が浸水。古文書などの被災状況を調べている。 修復作業に携わる福島大の阿部浩一教授(日本中世史学)は「水害の恐れがある場合は、事前に安全な場所に移動させるなどの対策が必要だ」と話している。
[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 台風で収蔵施設でも相次ぐ水没…古文書損傷、継承に危機感