安全五輪&パラも暗雲…狙われたインフラ情報 三菱電機、サイバー攻撃防げず
安全五輪&パラも暗雲…狙われたインフラ情報 三菱電機、サイバー攻撃防げず
大手総合電機メーカーの三菱電機は20日、大規模なサイバー攻撃を受け、政府機関や企業の機密、個人情報などが外部に流出した可能性があると発表した。防衛技術関連をはじめ、電力や鉄道など社会インフラ関連の情報が狙われたもよう。中国系ハッカー集団「Tick」が関与したとみられており、悪用されれば日本の安全保障のほか、今年夏に開催される東京五輪・パラリンピックにも影響する恐れがある。 三菱電機などによると、昨年6月28日、社内のパソコンが不審な動きをしているのを検知。すぐに外部との通信を遮断し調査を開始した。 その結果、国内外120台以上のパソコンや40台以上のサーバーに不正侵入された形跡を発見。不正アクセスは同社の中国にある関連会社から始まり、日本国内に拡大していた。海外拠点は国内に比べてサイバーセキュリティーのレベルが低くなりがちで、目をつけられた形だ。 攻撃を仕掛けたのは「Tick」とみられている。情報セキュリティー大手トレンドマイクロによると、防衛、航空宇宙などに関わる高度な機密情報を狙って攻撃を仕掛けている組織。日本や韓国が主な攻撃対象。マルウエア(悪意を持ったプログラム)を添付したメールをしつこく送り付ける「標的型攻撃」で、パソコンなどを乗っ取り、情報を送り出す。 米セキュリティー会社シマンテックは、Tickが活動を始めたのは2016年頃としている。ただ、詳しい実態は不明で、中国共産党との関連も指摘されている。 【続きを読む】
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