近畿大学医学部免疫学教室の宮澤正顕教授が23日、本紙の取材に応じ、新型コロナウイルスによる肺炎で死去した岡江さんについて「免疫力の低下で重症化した」との見解を示した。 故人は昨年末、初期の乳がん手術を受け、1月末~2月末にかけて放射線治療を行っていた。宮澤教授は体に大きな負担がかかる手術に加え、乳がんの術後放射線治療による免疫力低下の2つの要素が重なったとみる。「免疫細胞が集まる胸部の肺門リンパ節付近にも放射線を当てざるを得ない状況になる。医師は肺門リンパ節に(直接)当てないように気を付けるが、元々免疫細胞は放射線に弱い」と話した。 放射線治療を行っていた2月に新型コロナの感染が拡大したこともあり「不運も重なり重症化したのではないか」と推測し、6日の緊急入院から17日後のこの日死去したことについて「よく持ちこたえた。岡江さん側も病院側も最善を尽くしたと思う」と付け加えた。 宮澤教授は「現在は2月下旬に欧州の旅行者などでもたらされた新型コロナの第2波が広がっている状況」と話し、家庭内と病院内での感染拡大を懸念している。「家族がのどの痛みや発熱を訴えた場合には、家庭内でもマスクをし、食事を別にしたりトイレを消毒したりと細心の注意が必要。体調を崩したら無理をせず、保健所に相談することです」と呼びかけた。
【識者の見解】放射線に弱い免疫細胞…岡江さん、不運重なり重症化か
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