【朝ドラのころ】２００４年「わかば」原田夏希（３）本当の祖母や母のように心強かった南田洋子さんと田中裕子さん

　撮影が進むにつれ、宮崎と神戸のロケ先には地元の人々が集まってくださいました。「若葉ちゃん、頑張って」とか、中には造園家の役柄と混同して「うちの庭の雑草を抜いてほしい」と言う人も。でも皆さん、気軽に声をかけてくださってうれしかったです。　共演者の方々は新人の私を本当に支えてくださいました。（１９７０年の）「虹」で朝ドラのヒロインを務めた祖母役の南田洋子さんや、（８３年の）「おしん」のヒロインだった母親役の田中裕子さんが私を助けようとしてくださることは、とても心強いことでした。　田中裕子さんは、多くは言わず「そのままでええねん！」と背中を押してくれました。若葉が料理を作るシーンで裕子さんに「何か料理はできる？」と聞かれ、「卵を混ぜるくらいは」と言って実際に卵をかき混ぜるところを撮りました。でも、裕子さんがご飯のシーンでせりふを言いながら手際よく料理を作られている姿を見て、女優さんは日常でやっていることが出る職業なんだと思い知りました。普段から料理をしていなかったら、料理をするシーンは上手にできない。いかに日々の生活を丁寧に生きることが大切なのかを教えていただきました。
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