俳優、役所広司(64)が来春公開の映画「すばらしき世界」(西川美和監督)に主演することが7日、分かった。めった刺し殺人事件の犯人役。刑期を終え、自身の凶暴性と向き合いながら人生の再出発をはかる物語だ。国際的評価の高い役所と西川監督は初タッグ。昨年、太賀から改名した仲野太賀(27)や長澤まさみ(33)ら豪華共演陣が集結した。 2017年の映画「三度目の殺人」で不気味な殺人犯を演じた役所。今度は内在する狂気と葛藤する男の再生物語に挑む。 主演作「すばらしき世界」は直木賞作家、佐木隆三氏の小説「身分帳」が原案。人生の大半を獄中で過ごした実在の男性がモデルだ。 出所後に改めて日常社会と向き合う姿を描く物語。役所演じる三上は衝動を抑えられない性格で、劇中では凄惨(せいさん)なめった刺しシーンも。出所後の町では、老人をいじめる若者を執拗(しつよう)に殴りつけ「ふざけんじゃねぇぞ!」と怒鳴る狂気の演技をみせる。一方で、どこか憎めない魅力を持ち、周囲の人々とつながって生きていく役どころだ。 09年の「ディア・ドクター」などで知られる西川監督は今回、実在の人物をモデルにした原案小説に初挑戦。物語の舞台を約35年後の現代に移し、徹底した取材を重ねて脚本を書き上げた。 西川監督にとって役所は学生時代から憧れる存在で、深みのある演技を求めてオファー。役所も「いつか西川監督作品に参加したいと思っていました」と快諾した。 共演陣も豪華だ。太賀と長澤が三上に近づくテレビの制作者役で出演。ほかにも橋爪功(78)、梶芽衣子(73)、六角精児(58)、北村有起哉(46)、安田成美(53)らが出演する。 役所は「人生のほとんどを刑務所の中で過ごした男にとって、出所してから見た私たちの世界は、本当にすばらしい世界なんだろうか? タイトルの『すばらしき世界』をお客さまがどのように感じるのか? 楽しみです」とアピール。 1997年の「うなぎ」でカンヌ国際映画祭の最高賞・パルムドールを受賞した役所と、2006年の「ゆれる」が同映画祭の監督週間に正式出品された西川監督。国際的評価も高い2人の初タッグで世界的ヒットも狙う。物語 物語刑務所に入ったり出たりする生活を繰り返していた元殺人犯の三上(役所)。「今度こそ、まっとうに生きる!」。13年の刑期を終え、待っていたのは、目まぐるしく変化する想像もつかない世界だった。三上に近づき、彼の姿を面白おかしく番組にしようとする2人の若手テレビマン(太賀、長澤)。まっすぐな性格ゆえにトラブルが続く三上だが、いつしか彼らの人生を変えてしまう…。
役所広司、西川美和監督と初タッグで世界的ヒット狙う 仲野太賀&長澤まさみら豪華共演
役所広司、西川美和監督と初タッグで世界的ヒット狙う 仲野太賀&長澤まさみら豪華共演
実在の人物をモデルにした元殺人犯役に挑む役所(C)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会【拡大】
[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 役所広司、西川美和監督と初タッグで世界的ヒット狙う 仲野太賀&長澤まさみら豪華共演