渡哲也さん、裕次郎さんとの固い絆　同じ誕生日、後継者として２代目社長に就任

「西部警察パートＩＩ」の制作発表で祝杯をあげる左から三浦友和、裕次郎さん、舘、渡さん　＝１９８２年２月撮影【拡大】

　「大都会」「西部警察」など数々のドラマや映画で存在感を示した俳優、渡哲也（本名・渡瀬道彦）さんが１０日午後６時半に東京都内の病院で肺炎で死去していたことが１４日、石原プロモーションから発表された。７８歳だった。　７歳上で渡さんと同じ１２月２８日が誕生日だった石原裕次郎さんとは、固い絆で結ばれていた。　学生時代から憧れた銀幕スターとの初対面はデビュー直前の日活の食堂。あいさつに向かうと、裕次郎さんは食事中にもかかわらず立ち上がり、「君が新人の渡君ですか。頑張ってください」と握手をしながら肩をたたき激励。大感激した渡さんはその後、自身も後輩に同じ行動を取るようになり、それは舘ひろし（７０）をひきつけた。　また、自分の知らないところで裕次郎さんが製作陣に主演になるよう推薦してくれたり、給料の交渉までしてくれた男気に心酔。裕次郎さんが日活から独立して設立した石原プロモーションが映画製作で多額の負債を抱え倒産しかかった際には、１８０万円を携えて７１年に入社。裕次郎さんは受け取らなかったが、副社長に迎え入れた。
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