住民の帰還進まぬ福島の被災地 安倍首相に「もっと状況を見てほしかった…」

住民の帰還進まぬ福島の被災地 安倍首相に「もっと状況を見てほしかった…」
記者会見で辞意を表明する安倍首相=28日午後5時10分、首相官邸【拡大】

 安倍晋三首相(65)が28日、官邸で記者会見し、辞任する意向を表明した。8月上旬に難病の潰瘍性大腸炎が再発し、「病気と治療を抱え、結果を出せないことがあってはならない」と決断した。自民党は9月15日にも総裁選を実施し、その後の臨時国会で新首相が決まる。石破茂元幹事長(63)、菅義偉官房長官(71)、岸田文雄政調会長(63)が有力候補で、日本は新首相のもとで新型コロナウイルス禍の克服を目指し、来年7月の東京五輪に臨む。 安倍首相は、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で被災した福島県に対する思いを重ねて訴えてきた。しかし、事故から9年以上が経過しても、国の避難指示区域が残り、住民の帰還は鈍い。東京五輪には「復興五輪」のスローガンが掲げられ、福島県は聖火リレーの出発地に選ばれた。新地町の漁師で聖火リレーの走者にも選ばれた小野春雄さん(68)は「もっと浜通り(県沿岸部)の状況を見てほしかった。この地域の現状が政策に反映されたとは思わない」と残念がった。

[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 住民の帰還進まぬ福島の被災地 安倍首相に「もっと状況を見てほしかった…」