自民党の菅義偉総裁(71)は16日午後、衆参両院本会議での首相指名選挙で第99代首相に選出された。同日夜に行われた皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、自民、公明両党連立による菅内閣が発足した。菅氏は続いて首相として初めての記者会見に臨み「国難にあたって政治の空白は許されない。安倍政権の取り組みをしっかり継承して前に進めていく、そのことが私に課された使命」と力強く宣言した。
新しいファーストレディーとなった菅首相の妻、真理子さん(67)は、表舞台に立つのを極力避けて内助の功に徹してきた。有事に備えて選挙区がある横浜市の自宅に戻らず、衆院赤坂議員宿舎で暮らす夫を陰で支え続けている。
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2人の出会いは、菅氏が故小此木彦三郎元通産相の事務所に秘書として勤務していた頃。事務所で働いていた真理子さんを見てひと目ぼれしたという。結婚後は3人の息子に恵まれた。関係者は「菅氏が政治活動に専念できるのは、献身的な真理子さんがいてこそだ」と打ち明ける。
菅氏の首相就任が決まり、真理子さんは16日、横浜市内で支援者へ「本当にありがとうございます」とあいさつした。
2日に行われた自民党総裁選への立候補表明の記者会見で、菅氏が締めた青色の“勝負ネクタイ”は真理子さんがプレゼントした。ただ総裁選に向けた9日の公開討論会では「出馬に当たり、最も支援を取り付けるのに苦労したのが家内だ」と苦笑いを浮かべた。
安倍前首相の妻、昭恵さん(58)はSNSで頻繁に発信してきた。口数の少ない真理子さんとは対照的だが、関係者は「華やかなファーストレディー外交に気後れしているかもしれないが、誠実な人柄なのでしっかりと対応してくれるだろう」と期待する。