女優、竹内結子さん(享年40)が27日、東京都内の自宅で死去した。警視庁は自殺とみて調べているが、芸能界では7月以降、俳優、三浦春馬さん(享年30)ら自殺とみられる事例が相次いでいる。警察庁と厚生労働省によると、国内でも今年の自殺者数は前年比で7月から増加に転じ、8月は前年の同じ時期より246人増の1849人(速報値)に上った。なぜ人々は自殺するのか、防ぐ手立てはあるのか。識者に聞いた。
7月18日に三浦さん、今月14日には女優、芦名星さん(享年36)、同20日に俳優、藤木孝さん(同80)、そして竹内さん。芸能人に自殺とみられるケースが相次ぎ、原因不明のケースが多い。
googletag.cmd.push(function() { googletag.display('div-gpt-ad-Rec_Article'); });
「自殺者には未遂を繰り返す人と1回の行為で確実に死を選ぶ人がいる。1回で命を落とす人は、周囲が前兆に気が付かず、なぜ、そうした行為に出たのか首をかしげるケースが多い」
臨床心理士で「こころぎふ臨床心理センター」の長谷川博一センター長は、芸能界だけでなく一般社会でも直接の原因がはっきりしないケースが多いと指摘する。ただ、ある特徴があるという。悩み事を抱えているようには見えず、仕事は順調で頑張っていると評価されている人が多い。職業としては専門職や管理職が半数以上に上る。
長谷川氏は「社会的に評価されると、本人は頑張る。すると社会が後押しして、さらに頑張る。それを続け限界を超えると、張り詰めた糸が切れてしまう。そのとき突発的に自殺衝動が突き上げてくる」。さらに自殺は連鎖することがあり「自分と似たような環境にある人が自殺すると、無意識レベルで心の深層を刺激してしまうことがある」と説明する。
【続きを読む】