米大統領選は6日、民主党のバイデン前副大統領(77)が政権奪還へ勢いを加速した。共和党の地盤、南部ジョージア州と接戦の東部ペンシルベニア州でトランプ大統領(74)を得票数で逆転、激戦の西部2州でもリード。劣勢のトランプ氏は「全米で多数の選挙不正があった」と法廷闘争拡大の意向を表明。不正投票がなければ勝っていたとし集計結果を認めないとも強調。1776年の建国から244年、大統領選は前代未聞の泥仕合となりそうだ。
大統領選の泥沼化を告げるゴングを鳴らした。トランプ氏は5日夜、ホワイトハウスで会見に臨み、バイデン陣営が優位に立っていることに「多くの票が突然出てきた」と主張。「多くの事例が報告されている。彼らは選挙で不正し、盗もうとしている」と強調した。
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「たくさんの訴訟が起きると思う」とも発言。複数州での選挙をめぐる訴訟を全米に拡大する意向を示した。会見では20分近く一方的に話し、米主要テレビ局は中継を途中でやめたほどだ。
トランプ氏は得意のツイッターも駆使。朝から「集計をやめろ!」「不正を止めろ!」と攻撃的ツイートを連発した。
米主要メディアによると、大統領選挙人をバイデン氏は253人、トランプ氏は214人確保。開票中の接戦5州のうち選挙人16人のジョージア州と20人のペンシルベニア州で、バイデン氏が得票数でトランプ氏を逆転。ジョージアだけでは1人足りず、西部アリゾナ、ネバダなど他州での勝利が必要だがペンシルベニアを取れば獲得数273人で勝敗は決する。
通常の大統領選では、負けた候補者は潔く敗北を認めてきたが、劣勢のトランプ氏は激戦州で新たな法的措置に踏み切った。5日、ネバダ州で訴訟を起こすと発表。ペンシルベニア州最大都市フィラデルフィアがある地区でも、陣営立会人が開票作業を監視できないとして集計差し止めを連邦地裁に申し立てた。だが地元メディアによると棄却された。
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