人間国宝の坂田藤十郎さん死去 上方歌舞伎の第一人者、妻・扇千景さんら親族により密葬

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人間国宝の坂田藤十郎さん死去 上方歌舞伎の第一人者、妻・扇千景さんら親族により密葬
年を重ねても艶やかな魅力をたたえていた藤十郎さん。立ち役から女形まで自在にこなし、上方歌舞伎を支え続けた=2013年撮影【拡大】
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 上方歌舞伎の第一人者で人間国宝の歌舞伎俳優、坂田藤十郎(さかた・とうじゅうろう、本名・林宏太郎=はやし・こうたろう)さんが12日午前10時42分、老衰のため東京都内の病院で死去していたことが14日、分かった。88歳。この日、妻で元参院議長の扇千景さん(87)ら親族によって密葬が執り行われた。1月に腰痛で舞台休演後にパーキンソン病が判明。療養を続けていたが、静かに人生の幕を下ろした。
 上方歌舞伎の再興に尽くし、圧倒的な芸格で歌舞伎界の頂点に立った大御所が旅立った。
 14日夜、松竹が書面で発表。同日に親族で密葬を執り行ったとし、お別れ会など今後の予定については決まり次第、報告するとした。

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 密葬には妻の扇さんをはじめ、後継者である長男の四代目中村鴈治郎(61)、次男の三代目中村扇雀(59)、妹で女優、中村玉緒(81)らが参列。偉大な父を看取った扇雀は深夜にコメントを発表し、「最期は苦しむことなく安らかに眠りました」と臨終の様子を明かした。
 遺体には紋付きはかまが掛けられ、棺には写真が納められたという。戒名は決まっていない。
 藤十郎さんは、今年1月の舞台を腰痛で休演。関係者によると、その後骨折が判明し、入院。3月中旬にパーキンソン病と診断され、病院を移って療養していた。7月には肺炎の兆候が見られたため誤嚥を危惧し、口から食事を取ることを控えていたという。
 人間国宝の二代目中村鴈治郎の子として生まれ、1941年に二代目中村扇雀を襲名し、初舞台。53年、長く埋もれていた近松門左衛門作「曽根崎心中」の復活上演で一途な遊女のお初を演じ、一躍スターに。お初は60年以上演じ続けた。
 柔らかな写実芸で見せる上方の和事を重視し、81年に近松座を結成。近松作品の見直しに力を注いだ。90年に三代目中村鴈治郎を襲名。2005年には元禄時代の上方歌舞伎の名優、坂田藤十郎の四代目を襲名し、231年途絶えていた大名跡を復活させた。
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[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 人間国宝の坂田藤十郎さん死去 上方歌舞伎の第一人者、妻・扇千景さんら親族により密葬