NHK会長、日本郵政からの圧力を否定「自由が損なわれた事実はない」

NHK会長、日本郵政からの圧力を否定「自由が損なわれた事実はない」
NHK放送センター【拡大】  NHKの上田良一会長(70)が3日、東京・渋谷の同局で定例会見を開き、かんぽ生命保険の不正販売の報道をめぐり、日本郵政グループからの圧力に屈したのではと批判を呼んでいる件について初めて言及。「問題の発覚する1年以上前(の昨年4月)に報道した事実は評価されるべき。番組の自主・自律、編集の自由が損なわれた事実はない」と圧力を否定した。 かんぽ生命保険の不正販売については、昨年4月24日にNHKの番組「クローズアップ現代+」がいち早く報道。当初から続編も準備し、当初は昨年8月に放送予定だった。ところが、日本郵政グループからの抗議を受け、NHKの最高意思決定機関・経営委員会が昨年、上田会長を厳重注意。さらに、番組制作最高責任者の放送総局長が昨年11月、郵政側に出向き、会長名の事実上の謝罪文書を手渡していたとされる。 かんぽ生命保険の不正販売をめぐっては、メディア各社で報道が相次いだ今年6月以降の7月、ようやく続編が「クロ現」で報道された。しかし、最初の放送から1年以上も経過。大幅に続編の報道が遅れたことについて、上田会長はこの日、「十分な取材が尽くせなかったから」と説明した。 同席した担当理事らは「調査報道は大変難しいこと。多角的な取材ができなかったからだ」と補足。上田会長は謝罪文書についても「番組編集について説明した内容で謝罪ではない」と述べるにとどめた。報道陣からは「郵政からの抗議がなくても報道は続けたか」などと厳しい質問が相次いだが、番組担当者は「番組はすべて取材を尽くした上で放送するものだ」と語り、明言を避けた。 また、大みそかの紅白歌合戦は令和初で、第70回の節目。来年の東京五輪・パラリンピック開催に向け盛り上げる役目も担う。上田会長は「記念の年にふさわしい紅白になるよう期待しています」と語った。 今年の番組テーマは2016年から共通する「夢を歌おう」の締めくくり。第1部は12月31日午後7時15分から8時55分までで、5分間のニュースをはさみ、第2部は午後9時からスタート。午後11時45分までの放送となる。
[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) NHK会長、日本郵政からの圧力を否定「自由が損なわれた事実はない」