２１年にわたり、夢と笑顔を列島に届けた希代のアイドルグループ、嵐が２０２０年大みそかでいったん活動を休止する。華々しいデビューとは裏腹に、くすぶり続けた日々。個々のスキルアップによってそれを打破し、大ブレーク。世界のＡＲＡＳＨＩへと飛躍した５人の軌跡を「Ｓｍｉｌｅ Ａｇａｉｎ ２１年間ありがとう嵐」と題し、大みそかまで５回にわたり連載する。第１回はハワイの衝撃デビュー発表から振り返る。
１９９９年９月１５日、澄み切った青空が広がる米ハワイ・ホノルル沖。３００人乗り豪華客船ナバテック号の船上で、報道陣約３０人が固唾をのんで見守っていた。
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視線の先に１艇のクルーザーが現れ、「嵐」と書かれた旗をたなびかせて接近。横付けされると、ジャニーズＪｒ．から選抜された５人が１人ずつ客船に乗り込んでくる。
そこで初めてメンバーが大野智（４０）＝当時１８歳、櫻井翔（３８）＝同１７歳、相葉雅紀（３８）＝同１６歳、二宮和也（３７）＝同、松本潤（３７）＝同＝であることを知る。
本紙記者だった宇佐美彰彦氏（５５）は「招待状が届いて、何も知らされずにハワイへ来たので、グループ名やメンバーはおろか、構成人数さえ、そのときまで分からなかった」と振り返る。
デビュー会見を海外で行うのはジャニーズ史上初で、報道によると総予算は約５０００万円と期待の大きさがうかがえる。上空ではヘリコプターの旋回音が鳴り響き、空撮された映像はフジテレビ系「めざましテレビ」で全国に放送された。ド派手な演出は日本中の話題を集め、これ以上ない船出となった。
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