日本中に感動届けた!“ラスト紅白”と“カムバック”

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日本中に感動届けた!“ラスト紅白”と“カムバック”
 今年71回目を迎えるNHK紅白歌合戦。年内で活動を休止する人気グループ、嵐は12年連続12回目の出場。紅白を支え続け、活動休止前の最後の日を迎える5人は“ラスト紅白”で「嵐×紅白2020スペシャルメドレー」を歌う。日本中に感動を届けた数々の“ラスト紅白”や“ラストステージ”。そして“カムバック”を当時の紙面とともに振り返る。※文章は当時のサンケイスポーツ掲載時のまま 写真は資料写真
■都はるみ

♪さよ~なら…涙で歌えず (第35回 1984年)

 はるみ最後の日。歌手・都はるみは三十一日、「第35回NHK紅白歌合戦」のステージを最後に二十年間の歌手生活を終えた。最後の日は、テレビ東京「年忘れにっぽんの歌」に出演、TBSテレビ「輝け日本レコード大賞」で特別大衆賞を受賞とナマ番組三本のかけ持ち。最後の最後、紅白では二十年間をみごと「夫婦坂」に燃焼させ、ファンのアンコールには、力つきて歌えず、ステージの出演歌手、客席全員の「好きになった人」ではるみ紅白の幕を閉じた。

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 「好きになった人」。♪さよぉうなら、さよぉうなら、好きになった人-はるみは、二十年間、ショーのフィナーレでこの曲を歌いつづけてきた。引退宣言をしたあとも、この曲を全国各地で歌いおさめ、明るく、右手を振ってファンに別れを告げた。
 最後の紅白。はるみは、現役最後の大ヒット「夫婦坂」をていねいに、心をこめて歌った。デビュー以来の恩師で作曲家・市川昭介から三十日夜も、ピアノ伴奏での“特訓”をせがんだはるみだ。最後の最後まで、ひとりのプロ歌手として全力をつくした。
 最後の特訓で、市川さんは注文した。「はるみちゃん、心で歌うんだよ!」。このセリフは、デビュー以来二十年間、いわれつづけたセリフだ。そのセリフを引退間際のはるみに注文した市川さんも立派だが、特訓をせがみ、なお、注文されたことに「ハイ! わかりました」と頭を下げたはるみ…。
 「デビューして二十年。満開のまま散りたいというはるみさん。二十年間のはるみさん、さようなら!」。紅組司会の森光子が、ほおに涙を流してはるみをステージに。
 くちびるをかみしめ、前奏に足で拍子をとるはるみ。最後の「夫婦坂」は、特訓の成果も実った。かつてないほどていねいに、それでいてせつない女心を圧倒的な説得力できかせた。
 終わると、それがクセの「ありがとうございます」をマイクをはずして告げ、深々と頭を下げた。いや、下げっ放し、頭を上げようとしない。紅組も白組もない。ステージの全員がかけよった。
 客席はアンコールの洪水だ。白組司会の鈴木健二アナが、たまりかねてステージ前方へ。「お待ち下さい。はるみさんは燃えつきました。でも、説得してみます!」
 バンドが「好きになった人」を演奏。しかし、はるみは顔を両手でおおったまま。歌い出し、はるみは歌えない。八代亜紀が、小林幸子が、北島三郎が、五木ひろしが…。紅白出場歌手四十組の大合唱だ。
 そして二コーラス目。それでもはるみは歌えない。八代に励まされ、つぶやくように歌い出した。♪好きな二人は、いつでも会える…。
 あとは、頭を下げてファンにお礼をするのがやっとだ。金杯受賞ときまっても、ただぼう然として、トロフィーをうけるだけだ。
 ステージを終えたはるみは、島倉千代子と同室の楽屋に戻った。島倉もはるみの気持ちを察し、手早く退室。そのあと、はるみは、マネジャーも、付き人もいないだだっ広い楽屋にひとり閉じこもった。出てきたのは、約三十分後、私服の北村春美は、二十年間のはるみに疲れ果てたのだろう。涙はなかった。
 歌手・都はるみは、紅白35回の歴史の中でも最高の感動をファンに残し、去って行った。
5年ぶり“はるみ節” (第40回 1989年)

 大みそか恒例「第40回NHK紅白歌合戦」(2部構成)が31日、東京・渋谷のNHKホールで行われ、第1部で5年ぶりに歌手復帰した都はるみさんが涙で「アンコ椿は恋の花」を熱唱。紅白を感動的にしめくくった。
 昭和59年の大みそかから5年。再びNHKホールのステージに立ったはるみさんは、昭和55年に「大阪しぐれ」で紅白に出場の際に新調した白地にボタンの花と鳳凰をあしらった総しぼりの振り袖姿で舞台下から登場。3千人の満員の客席から「はるみさん!」とかけ声も飛ぶ。
 久しぶりのステージのせいか、遠目にも表情から緊張が感じられる。2コーラス後の間奏で、さまざまな思いに胸を高ぶったのか、目頭にそっと手をあてた。そして3コーラス目。はるみさんは全エネルギーをぶつけるように41歳のアンコをうなった。
 大トリの大役を終えてステージを降りたはるみさんは「緊張でふるえて、マイクを落としそうになっちゃった。初出場でもこんなに緊張しなかったのに…」。
 一部には依然として復帰を望む声が強いが、「きょう、あらためて歌うことはすばらしいと思いました。5年前(歌手)に戻るわけじゃないけど、自分の体の一部に歌うことがあってもいいかな」とファンとしては楽しみな発言も。出場を決めた12月5日から断っていたお酒もこの日で解禁。「おいしいビールが飲みたいね」と笑いながら話していた。
■安室奈美恵

泣いた 感動ラスト紅白 (第68回 2017年)

 「第68回NHK紅白歌合戦」が31日、東京・渋谷のNHKホールで行われ、9月16日に引退する歌手、安室奈美恵が特別企画枠で、2003年以来14年ぶりに紅白に登場。局内のスタジオから代表曲「Hero」をパワフルに熱唱した。真っ白なドレス姿で「充実した25年間だった」と緊張気味にあいさつし、最後は涙を流しながらも、とびきりの笑顔で手を振った。総勢46組が出場した紅白は白組が圧勝。通算成績は37勝31敗となった。
 年越しまで46分。デビュー25周年の節目で迎えたラスト紅白で、安室が圧巻の歌唱を披露した。
 「いろいろ経験させていただいて充実した25年間になったと思います」
 会場のNHKホールから約200メートル離れた局内のスタジオから生中継で出演。25年の軌跡を振り返る映像が流れた後、総合司会の内村光良の呼びかけに、緊張した面持ちで時折声を震わせながら答えた。
 紅白ラスト唱では、ミニスカやブーツなど“アムラーファッション”を封印し、真っ白なロングドレス姿で登場。新たな扉を開いて歩き出す演出で、NHKのリオデジャネイロ五輪・パラリンピックのテーマ曲「Hero」を熱唱。その光景を他の出演者たちはスクリーンやモニターで食い入るように見守り、歌唱後は拍手がわき起こった。
 40歳の誕生日を迎えた昨年9月20日に、デビュー日の9月16日に引退することを発表。昨年11月発売のベストアルバム「Finally」は190万枚以上の売り上げを記録し、「すべてをやり尽くして、燃え尽きていた」などと引退の心境を語った同局の特番「安室奈美恵 告白」は大きな反響を呼んだ。
 関係者によると、前日に同スタジオで衣装を着た上で通しリハーサルを敢行。当日は夕方にNHK入りし、歌唱に集中するためにスタジオ周辺に警備を配置するなど厳戒態勢を敷いて入念にリハを行い、本番に臨んだ。
 2月17日に5大ドームツアー(5カ所17公演、75万人動員)をスタートさせるが、先行予約に404万通の応募が殺到するなど人気は絶大だ。
 紅白を通して、安室は「私らしく引退の日を迎えたいと思っているので、応援よろしくお願いします」と国民に宣言。歌唱後は流れる涙をぬぐい、満面の笑みを浮かべながら手を振り、歴史的舞台を降りた。
■SPEED

笑顔のサヨウナラ (第50回 1999年)

 3月末の正式解散を前にSPEEDが31日、紅白歌合戦で熱唱。事実上のラストステージとなったが、カラッと明るく笑ってファンに別れを告げた。
 紅白出演を終えた上原多香子は「これで(SPEEDの活動が)終わりという実感はないです」とコメント。島袋寛子は「手を合わせるおまじないをして出演しました。これで最後なんだと実感しました」とそれぞれの思いを語った。
 また、紅白を前に、メンバー個々の今後の活動内容が発表された。上原は2月中旬から飲料メーカーのCMに出演、CMソングを春に発売。島袋は2月中旬に個人でのセカンドシングルを発売し、化粧品会社のCMソングとして今月中旬からテレビでオンエアされる。
 今井絵理子は春から食品会社のCMに出演し、タイアップ曲も発売。また、新垣仁絵は春に米国へ留学、歌やダンス、イラストなどの勉強を予定している。今後SPEEDとしてのステージはないが、3月の解散時までテレビの特番などにメンバーが揃って出演する予定は残っている。
9年ぶりステージ (第59回 2008年)

 9年ぶりに紅白復活のSPEEDは島袋寛子が「緊張したけど、お客さんが振りを一緒にやってくれた。来年は全国ツアーで皆さんの顔を見に行きたい」。今井絵理子はソロ部分で手話を入れ、「(聴力障害の)息子のために入れました。今日は家で見ています」と明かした。
■絢香

紅白万感ラスト唱 (第60回 2009年)

 「第60回NHK紅白歌合戦」が12月31日、東京・渋谷のNHKホールで行われ、歌手の絢香が“ラストステージ”を飾った。昨年2月22日に俳優、水嶋ヒロと電撃入籍。紅白出演を最後に無期限休養に入ることを宣言しており、「感謝を込めて歌いたいと思います」とマイクを握った。
 年越しまで残り45分。絢香がステージに上がり、静かに静かに語り始めた。
 「私にとって歌はなくてはならないものです。その歌、音楽に感謝の思いを込めて、いつも応援してくれる皆さんに感謝を込めて歌いたいと思います。聴いてください」
 真っ赤なドレスの胸元に左手を置く。その薬指には、ダイヤの結婚指輪がキラリと光り輝いていた。まるで、夫、水嶋とともにステージに上がったように-。精いっぱい声を張り上げて、「みんな空の下」を熱唱した。
 昨年4月3日の緊急会見で同じ事務所に所属する水嶋との電撃結婚を発表。実は2月22日に入籍し、近親者のみにしか知らせずに新婚生活を続けていた。席上では甲状腺が腫大化するバセドー病を患っていることを明かし、09年いっぱいでの無期限休養を宣言した。
 かけがえのない存在だった音楽活動を中断してまで愛する夫と二人三脚で治療に専念する道を選んだ。デビューからわずか4年間の歌手生活。その集大成の場は4年連続で出場してきた紅白だ。
 ♪涙流さない どんなに辛くても 誰にも負けない強さを持ってるのは まわりを悲しませない あなたの強さ…
 絢香は、夫唱婦随の日々を綴ったような同曲を切々と熱唱した。その歌詞通り、目を潤ませながらも、決して涙は流さなかった。様々な思いを心の中にしまい込み、けなげに歌う姿に、審査員を務めた西田敏行は「感動しました」と大粒の涙をこぼした。
 放送後、「私にとっても特別なステージになりました」と感慨深げで、「体調を戻すのが第一。歌えるときが来たら、また歌いたい」と復活を誓った。22歳の若妻が見せた芯の強さは、音楽界から離れても変わらない。
2年ぶり完全復活 (第62回 2011年)

 バセドー病治療のために2009年の紅白を最後に活動を休止していた絢香が2年ぶりに紅白で完全復活した。夫で俳優の水嶋ヒロとの強い絆を象徴するように、左手薬指には指輪がキラリ。「活動休止中もファンの方々から届いたメッセージで力をもらっていたので、感謝の思いでいっぱいです」と感無量の様子で、ブランクを感じさせない歌声で魅了した。水嶋は会場に姿を現さず、関係者によると、テレビで愛妻を見守った。
■北島三郎

出演50回 紅白卒業「まつり!!」 (第64回 2013年)

 「ありがとうございました!」。身長1メートル60、体重57キロ。小さな巨人の“ミスター紅白”北島三郎が何度も頭を下げ、有終の美を飾った。
 ド派手演出だった。恒例の特別公演で昨年使った電動仕掛けの龍の頭に乗って登場した。両目の電飾が赤く光る紅白仕様。神社を模したセットから全長約10メートルの龍が、伸び縮みしながら上下し、白い煙を吐く。客席の頭上に伸びるその迫力に観客も大喜びだ。
 出演者全員がステージに集結。北島は坂本冬美ら女性演歌歌手たちがそろって泣く中、2番からは龍を降りた。五木ひろしや嵐のメンバーたちと次々に握手を交わしつつ、腹の底から歌い上げた。
 ♪俺もどんとまた 生きてやる これが日本の まつりだよ…
 歌い終えると、「ありがとう」を11回も繰り返した。「歌の仲間たちから、こんなに熱く応援していただき、北島はこれで紅白を卒業させてもらいます」。柔和な目に涙がにじんで見えた。
 紅白前の取材で「この龍に乗ると龍神さんになった気分。つらいことがあった人にも、そうでない人にも、新年の幸せを祈りたい」。その言葉通りの熱唱だった。今回で故美空ひばりさんと並ぶ最多11回の大トリ。初めて招待した夫人の雅子さんが見守る中での雄姿でもあった。
 出番前にはSMAPの木村拓哉らと談笑。「あなたたち若い人が、みんなを引っ張って」と胸中を伝えた。報道陣にも「ただのじいちゃまにはなりたくない。これからも未完成の道をプロとして、みなに遅れないよう歩いていきたい」と語り、歌手活動には引き続き意欲満々だ。
 最後の「蛍の光」でも中心になって歌った。手を振って「ありがとうございました!」と全国のお茶の間へ12回目の感謝の言葉。出演後には「歌う時はぐっと涙をのみました。紅白卒業は俺も寂しいけど、若い人たちが紅白に出てきてほしい」と静かに語り、サブちゃんによる、サブちゃんのための、サブちゃんの紅白を自分で締めくくった。
♪これが平成の祭りだよ (第69回 2018年)

 特別企画で5年ぶりに紅白復帰した北島三郎はしゃちほこの上で「まつり」を熱唱。うちわを持ったサザンの桑田ら出演歌手たちが「ソイヤ! ソイヤ!」と合いの手を入れる中、歌詞の♪これが日本の祭りだよ…を♪これが平成の祭りだよ…と替えるなど粋なパフォーマンスも。しゃちほこを支える台座が揺れるほど盛り上がる中、最後は手を離して「出演者の皆さん! テレビをごらんの皆さん! ありがとうございました!」と絶叫。万感の思いで紅白に新たな伝説を刻んだ。

[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 日本中に感動届けた!“ラスト紅白”と“カムバック”