コロナ禍で昨年3~7月の公演を中止した歌舞伎座は、同8月から再開。楽屋と劇場の消毒、密を防ぐため客席数を通常の46・1%の823にするなど徹底した感染予防対策を取ってきた。
今公演では、一部エリアで2席並びの席を設け通常の半分となる904に微増。4部制から3部制に変更した。
万全の対策で初日に臨んだ松竹の迫本淳一社長(67)は「(緊急事態宣言が発令されたら)従うしかない」と苦渋の思いを告白。続けて「お客さまの安全が第一だし、従業員の安全がお客さまの安全につながるわけであって、本当に頑張ってくれている」と関係者をねぎらう一方、「もうちょっと(客を)入れないと採算が取れないけど、ここで頑張らないと」と、苦境に負けない覚悟をにじませた。
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また、東宝は、King&Princeの岸優太(25)と神宮寺勇太(23)らが出演する舞台「ドリームボーイズ」を帝国劇場で27日まで上演中。東宝関係者は緊急事態宣言要請を受け、「事態の推移を注視しています」と話した。
★せりふで鼓舞、観客大拍手
この日は尾上松也(35)ら若手が出演し、正月らしい豪華セットで盛り上げた「壽 浅草柱建」と市川猿之助(45)が主人公を務めた「悪太郎」の第1部はチケットが完売した。「-浅草柱建」で工藤祐経役の中村歌昇(31)が「流行病もいまだ収束いたさぬ…世界平らかなるを皆々で祈念いたそうぞ」とコロナ禍を想起させるせりふで鼓舞すると、観客は大拍手。同演目のラストでは、松也ら出演者を七福神に見立てた演出で魅了した。