女優、木竜麻生（まい、２６）が２月５日に東京・下北沢の本多劇場で開幕する初主演舞台「タイトル、拒絶」（１０日まで）を目前に控え、本紙に意気込みを語った。
同作は２０１３年に初演され、昨年に女優、伊藤沙莉（２６）主演で映画化された劇団「□字ック」の人気作の再演。デリヘル事務所を舞台に、それぞれ事情を抱えながらも力強く生きるセックスワーカーの女性たちを描く群像劇だ。
木竜は体験入店するも行為の直前で逃亡し、雑用係として雇われる主人公役で舞台初主演。同劇団の旗揚げ１０周年企画として８年ぶりに上演される注目作の座長に抜てきされ、「感じるものや湧き上がるものにワクワクしながら頑張りたい」と武者震いする。
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１８年公開の初主演映画「菊とギロチン」で女相撲の力士役をまわし姿で熱演し、東京国際映画祭で輝きを放った若手キャストに贈られる東京ジェムストーン賞を受賞した若手演技派は、今作でも上着をはだけさせるなど体当たりで役を生きる。
共演の小島梨里杏（２７）、美保純（６０）や同劇団主宰で脚本・演出を手掛ける山田佳奈氏と稽古に励んでおり、「刺激的な時間を過ごしています」と充実の笑顔。「緊張はもちろんありますが、周りの皆さんに助けていただく中で、影響を与え合って高めていきたい。気負わずに誠意を持って、楽しむことを忘れずに臨めたら」と進化を誓った。
★物語
雑居ビルの４階に位置したデリヘルで、さまざまな女性が肩を寄せ合って客待ちをしている。その部屋に雑用係のカノウ（木竜）が買い出しから帰ってくる。彼女は体験入店で来たが、行為の段階になって怖気づいて逃げ出し、店側は彼女を雑用係として雇うことに。カノウは一番人気のマヒルを見て、小学生の頃にクラス会でやった「カチカチ山」を思い出す。みんなかわいらしいウサギにばかり夢中になる。嫌われ者のタヌキになんて目もくれないのに、と。