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十三代目市川團十郎白猿襲名披露特別企画のスペシャルドラマ「桶狭間~織田信長 覇王の誕生~」(3月26日後9・0、フジテレビ系)で初共演する主演の市川海老蔵(43)と広瀬すず(22)がこのほど、作品への思いを語った。
史上最大の逆転劇といわれ、信長を一躍戦国時代の主役に押し上げた伝説の一戦“桶狭間の戦い”。海老蔵は、型破りな発想と戦術で勝ち抜いた信長、広瀬はその信長の理解者である正妻の濃姫を演じる。
--「桶狭間」で描かれている信長、濃姫の魅力をどこに感じていますか
海老蔵「この作品は青年期がしっかりと描かれている物語になっている。例えば、義父である斎藤道三(佐藤浩市)に会いに行く場面。若く、弾けるようなエネルギーを感じた。信長は今川義元(三上博史)に会って“おまえの顔が見られるか見られないかがこの勝負”と告げる場面がある。つまり信長にとっては会えなかったら負けで、会えた時点で勝ち。普通に考えればこんな小国が勝てるわけがないが、そんな戦いに向かっていく若いエネルギーを表現したいと思った」
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広瀬「戦国時代に“男前で格好いい”女性はなかなかいなかったと思うが、濃姫は強いのに、はかなさを感じさせる瞬間もある」
海老蔵「濃姫は信長の唯一の理解者。そのことが信長にとって救いになった気がする。信長はどうしても一人で突っ走ってしまうイメージがあるが、嫁である濃姫だけはちゃんと分かってくれているし、分かろうともしてくれる。その気持ちがすてきだなと思う」
--初共演の印象を教えてください
海老蔵「こんなに年の離れたかわいらしい方が自分の妻になるという感覚に慣れるのに少し時間が必要だった。だが、すぐにすべて受け止める貫禄を感じて大丈夫だな、と。まっすぐに見つめて芝居をさせていただいた。きっと広瀬さん自身もまっすぐな人なのだろうと思う。共演時間はそれほど長くはなかったが、とにかく食べることが好きなのだということだけは分かった(笑)。合間はどこの店がおいしいとかそんな話をしたね。ある程度のことは把握した(笑)」
広瀬「分かりましたか(笑)。海老蔵さんは目が印象的で開き方やふとしたまばたき、ちょっとした動き一つにも意味があるように感じ、だからこそ一層寄り添いたい、もっと知りたいと思わせるのだと感じた」
--好きなシーンは?
海老蔵「濃姫とのシーンでは信長の素顔がすべて出ている。道三を信長が助けに向かうところも好き。結局は助けられず、濃姫のところに戻って謝罪するのだが、そこで自分は妻として役に立たなくなったと死のうとする濃姫に対し、信長が言うせりふがすごくすてき」
広瀬「ロマンチックですよね」
海老蔵「はい。これは今までの信長にはないと思う」
--最後に視聴者へメッセージをお願いします
広瀬「私にとって信長は歴史上の人物で、こんなふうに実際に生きていたのかと思うと感動する。そのさまは本当に格好よく、美しく、すぐ近くに死というものがあるからか、はかなくもあって胸を打たれるシーンがたくさんありました」
海老蔵「信長が日本人に愛されるのは、今の日本人が求めているリーダー像であり、今の世の中でなくなりつつある何かを持っているからだと思う。時代劇という手法を通してはいるけれど、信長の人としてのあり方や妻に対する思いなど今の方々にも共感できるようになっています」
出演者は中尾明慶、竹中直人、北村一輝、堀越勸玄、市川ぼたん、松田龍平、黒木瞳ら。