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水木しげる先生がモデルになった夫の茂を演じた向井理さんは、撮影中ずっと近くにいたので、会話に気を使う必要はありませんでした。貧乏な家で暮らしている夫婦の世界観そのまま。一緒に喜ぶときは一緒に喜んだし、一緒に泣くときは本当に一緒に泣いたし、ある意味、同志でしたね。
■1日違いのバースデー
向井さんの誕生日は2月7日で、私が翌日の8日。スタジオでお祝いをしていただきました。同じ年に大河ドラマ「龍馬伝」に主演した福山雅治さんは6日で、隣同士のスタジオにいる3人の誕生日が偶然、続いていて。福山さんとは「大河と朝ドラで一緒に盛り上げていきましょう」というごあいさつをし、雑誌で対談もしました。
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「ゲゲゲの女房」は、放送時間が午前8時スタートに変わった最初の作品。現代ものがしばらく続いていた中、久しぶりに昭和のお話でした。
初回視聴率は過去最低(関東地区で14・8%、ビデオリサーチ調べ)でしたが、撮影現場では「これはおもしろくなる」という期待をみんなが持っていて、明るかったですね。ドラマが多くの方に届くことになったのは、水木先生という大きな存在と、誰も知らなかった奥さまの話に興味を持っていただいたからではないでしょうか。
ヒロインの布美枝は自分から前に出て、かき回すのではなく、受け身のキャラクター。夫婦が暮らす家には入れ代わり立ち代わり人が来て、かき回していきます。おもしろい共演者の方ばかりで、毎日、スタジオに行くのが楽しかったです。
自分から動かなくても、周りが勝手に動いてしまう。良いことは素直に受け入れて、苦しいことはうまく受け流すけど、最後には誰かに頼られたり、誰かの力になったり。そういうシチュエーションが多かったので、良い意味で演じていても疲れないし、バランスが良かったです。キャラクターが心にゆとりを与えてくれました。
■「この役は渡したくない」
一つの役にこんなに長く向き合ったのは初めて。ヒロインの青春期から何十年もの人生を半年間で駆け抜けましたが、撮影するにつれて、自分が演じてきたんだなという実感が積み重なっていきました。年齢を重ねたヒロインを、もし別の人が演じることになったらと想像するとつらいなと感じたり…。この役は誰にも渡したくないという思いが芽生えていきました。(21日付に続く)
★2010年の世相
【主な出来事】▽バンクーバー冬季五輪で日本が銀3個、銅2個▽サッカーW杯南アフリカ大会で日本代表がベスト16▽小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰還▽東北新幹線の八戸-新青森間が開通
【ヒット商品】「食べるラー油」「3D映画」
【流行語】「ゲゲゲの~」「AKB48」
【ヒット曲】「Beginner」(AKB48)
【映画】「借りぐらしのアリエッティ」
【ドラマ】「月の恋人~Moon Lovers~」(フジテレビ)