千曲川氾濫、川崎でマンション浸水…台風19号、各地で爪痕
千曲川氾濫、川崎でマンション浸水…台風19号、各地で爪痕
台風19号の通過に伴う猛烈な雨の影響で、東京の多摩川や長野県の千曲川など各地の河川で氾濫・増水が発生し、土砂災害で孤立する地域が続出した。これまでに共同通信の集計で12人が死亡、14人が行方不明。負傷者も多数に上った。自治体から災害派遣要請が相次いだ自衛隊は約2万7000人態勢で活動した。 長野市では、千曲川の堤防が約70メートルにわたり決壊し、住宅地で大規模な洪水が発生。国の浸水想定区域では水深が5メートルに達する恐れもある。福祉施設など5カ所には高齢者ら計約360人が取り残され、救助が進められた。JR東日本の車両センターでは北陸新幹線車両10編成が水没。下水処理施設も水につかり、復旧のめどが立たない。 千曲川では長野県上田市でも堤防決壊の可能性があるほか、下流となる新潟県の信濃川も氾濫。栃木県佐野市では秋山川が決壊し、宮城県丸森町などでも川が氾濫した。 相模原市緑区では13日午前8時すぎ、川の下流で成人女性と女児が見つかり、ともに心肺停止。周辺で前日夜、家族とみられる4人の車が川に落ちたとの通報があった。 群馬県富岡市で土砂崩れが起きて住宅が倒壊。一時3人と連絡が取れなくなり、うち1人が救助されたが死亡した。残る2人も見つかったが安否は不明。福島県二本松市でも12日に土砂崩れがあり、住宅の2人が行方不明になっている。 川崎市高津区ではマンション1階が浸水し、一室で見つかった60代男性が死亡した。東京湾で停泊中だったパナマ船籍貨物船の自動識別装置(AIS)の信号が消え、沈没を確認。外国籍の乗組員12人のうち5人が救助されたが、別の1人は死亡。長野、茨城、福島各県では川に架かる鉄道の橋が崩壊した。
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