桜は4分咲き。だが、やがて道沿いには「帰還困難区域」の標識が目立つようになる。10年前の姿のまま廃虚となった飲食店も多数。全住民の避難が続く双葉町では、避難先から見に来たという男性が「汚染土が入った黒い袋がなくならない限り、復興はならないよ」とつぶやいた。
被災地の東京五輪に対する思いはさまざまだ。あるランナーは「どこが『復興五輪』か」と本音を漏らした。一方、出発式では「復興五輪」の言葉が何度も繰り返され、聖火リレーが始まれば機運は高められるとの期待も感じ取れた。
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開幕まで約4カ月。Jヴィレッジ周辺で働く50代男性は「ここでは全く盛り上がっていない。コロナも大変なのに誰のための五輪か」。その答えを明確にしないまま、開催へ突き進んでしまうのだろうか。(社会面担当・丸山汎)