まん延防止等重点措置を政府に要請した東京都の小池百合子知事が8日、大学にオンライン授業などの対策を取るよう呼び掛けた。対面を重視する文部科学省の求めに応じる形で、各大学は新年度からの対面拡充を打ち出していた。「楽しみにしていたのに…」。我慢を続けてきた学生からは落胆の声が上がり、大学側には困惑が広がった。
「友人と学ぶ貴重な時間を安易に奪わないでほしい」。昨年度、対面授業がほぼなかった私立大2年の男子学生(20)は訴えた。今月、1年遅れで入学式が開催され、ようやく大学生の実感が湧いた。来週の授業開始を心待ちにしていたといい、「対策を求めやすい大学生だけを狙い撃ちにしているように感じる」と憤った。
googletag.cmd.push(function() { googletag.display('div-gpt-ad-Rec_Article'); });
国士舘大はこれまで半分程度だった対面の割合を、4月から9割近くに高める方針だった。広報担当者は「学生の希望があり、教育効果も高い対面授業ができるに越したことはない」としつつも、要請があれば対応を検討するとした。