神戸市立王子動物園は１９日、中国への返還が決まっている雌のジャイアントパンダ「タンタン（旦旦）」に不整脈や心拍数の上昇が確認され、投薬による治療をしていると発表した。タンタンは２５歳で、人間では７０代に相当する。加齢に伴う心疾患とみられ、運動量や食欲が落ち、睡眠時間が長くなっている。
タンタンは昨年７月に中国からの貸与の契約期限を迎えたが、新型コロナウイルスの影響で輸送する航空便の予定が立たず、園が飼育を続けている。回復しなければ輸送が難しくなり、返還中止となる可能性もある。
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１月下旬の定期健診で不整脈などが判明。一時落ち着いたが、３月２３日に再発した。命の危険が差し迫る状況ではないが、急変すれば観覧を制限する。
記者会見した加古裕二郎園長は「高齢のため仕方ない面もあるが、タンタンは動物園のシンボルであり、治療に万全を期したい」と話した。