自公が国交省に首里城の復元要請、150億円超規模
自公が国交省に首里城の復元要請、150億円超規模
首里城はかつての琉球国王の居城で、城郭の内側は15世紀初期、外側は16世紀中期に完成した。政治、外交の拠点として機能し、周辺では音楽や美術が盛んで文化の中心でもあった。今も沖縄のシンボル的存在として、その栄華を伝えていた。 琉球大の高良倉吉名誉教授(琉球史)によると、中国皇帝の使者を接待したほか、浦賀を訪れる前に来航したペリー提督の応対をした場所でもある。 一時は取り壊し寸前まで荒廃したが、正殿は1925年に国宝に指定。第二次世界大戦で建物は焼失したが戦後、国や県が復元を進めた。92年には沖縄復帰20周年を記念して、正殿などの主要部分を復元。今年2月に復元プロジェクトが完了したばかり。復元費用は100億円超といわれる。 建物は中国と日本の建築文化を取り入れている。復元に関わった高良氏は「琉球を象徴する存在だ。戦後の復興過程で、強い思いを込めて復元した沖縄のアイデンティティー。損失は計り知れない」と指摘した。 永田町からは早期復元の声が上がった。自民党の都市公園整備に関する議員連盟と公明党は31日、正殿などの早期復元を赤羽一嘉国土交通相に要請。赤羽氏は「沖縄の精神的支柱だ。一日も早い復旧を目指す」と応じた。首里城は国営公園内にあり、国交省が整備を担当している。 長く復元工事を管理してきた那覇市内の内閣府・沖縄総合事務局の担当者は、「今度の復元にいくらかかるかは、まだとても…。一部で120~150億円などという数字が一人歩きしているが、もう少し上ではないかと思う」と予測した。
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