香港高裁が判断、「覆面禁止法」は違憲

　香港の高等法院（高裁）は１８日、デモ参加者のマスク着用を禁じるために政府が緊急条例を発動して制定した「覆面禁止法」は、香港基本法（憲法に相当）に違反しているとの判断を示した。香港警察は同日、同法による取り締まりを停止したと明らかにした。複数の香港メディアが報じた。デモの抑え込みを図る香港政府にとっては逆風となり、抗議活動の勢いが増す可能性がある。　高裁は、覆面禁止法が合理的な範囲を超えて市民の基本的権利を制限していると認定した。　覆面禁止法は香港政府トップの林鄭月娥行政長官が、緊急時に立法会（議会）の手続きを経ずに必要規則を設けられる「緊急状況規則条例」を発動して制定し、１０月５日に施行された。　立法会の民主派議員らは、議会手続きを経ずに覆面禁止法を制定したのは透明性を欠くと批判。合法かどうかを判断するよう高裁に訴えていた。（共同）