香港理工大、事実上制圧　衝突で１２００人超逮捕

香港理工大構内にタオルを並べて作られたＳＯＳの文字＝２０日、香港（共同）【拡大】 　香港治安トップの李家超保安局長は２０日、香港理工大を占拠したデモ隊と警官隊との衝突に絡み、これまでに学生ら１２３０人以上を逮捕したと発表した。籠城するデモ隊の数は大幅に減少し、事実上制圧された。学長が記者会見し、残る学生らに即座に投降するよう呼び掛けた。　これで過激なデモ隊が集結していた香港中文大、理工大という抗議活動の二大拠点が陥落した。デモ参加者の間で制圧されれば抗議は「終了」との声も多く、５カ月余りに及ぶ抗議活動が失速する可能性もあり、節目を迎えそうだ。　香港メディアによると、警官隊が包囲する理工大で籠城するのは２０日、数十人となった。警察側は下水道からの脱出を阻止するため、排水溝の警備を強化。李氏は立てこもりを続けるデモ隊は「全員を暴動罪で逮捕する」と強調し、完全制圧への決意を誇示し、デモ隊に圧力をかけた。　李氏によると、理工大を占拠したデモ隊のうち、１８歳以上の学生ら５００～６００人が投降した。このほか、１９日に大学から離れて逃走を図った学生ら７３０人を逮捕したという。