受刑者に熱湯、京都刑務所の元看守有罪「人格を無視した卑劣なもの」

　受刑者に熱湯を掛けてやけどをさせたとして、特別公務員暴行陵虐致傷などの罪に問われた京都刑務所（京都市山科区）の元看守の男（３３）＝懲戒免職＝に京都地裁は１３日、懲役２年６月、執行猶予４年（求刑懲役３年）の判決を言い渡した。　入子光臣裁判長は判決理由で「犯行は人格を無視した卑劣なもので常習性も認められる」と非難し、動機は「被害者を従わせたり、ストレスを解消したりするためで酌量の余地はない」と指摘。行刑施設の運営や刑務官の職務執行の公正さに対する国民の信頼を大きく損なったと述べた。　判決によると３月、刑務所内で５０代の男性受刑者の胸に熱湯を掛けて１５日間のやけどを負わせたり、受刑者自身に陰部に軟こうを塗らせたりしたほか、６０代の男性受刑者に土下座や前転をさせたりした。