「SNSを通じて知った情報の拡散力も本当に大切ですが、結局はやっぱり『人と人』。無邪気に『布教』したくなる良さ、『この曲いいからっ!』て周りに言いたくなる要素は詰めこみたいと思うし、そう言って恥ずかしくないような作品と思っています」撮影:佐々木康太「投稿サイトの小説を音楽にする」というコンセプトで2019年に誕生したYOASOBI。ボーカロイドのプロデューサーだったAyaseと、シンガー・ソングライターの「幾田りら」として活動していたikuraがタッグを組んだ。
Ayaseは、5歳からピアノを学び、高校時代はバンドでボーカルを務めた音楽少年。しかし、その後、体調を崩し、そうした状況でも音楽を続けようとするなかで出会ったのがボーカロイドだった。かたやikuraは、小学6年生から作詞・作曲を始め、中学・高校時代も音楽活動をしながら、さまざまなオーディションを受けるなど、自身の歌が多くの人に聴かれる機会を地道に探し求めてきた。最初は正解がわからなかった昨年末リリースした「夜に駆ける」は、サブスクでの人気を測る大きな指標、Billboard JAPANのストリーミング・ソング・チャートで2億回再生を突破。あいみょん、Official髭男dism、King Gnuなどと並ぶ数字を、まだ持ち歌が5曲という新人ユニットながら記録した。YouTubeでも、MVが9000万回以上、ikuraの歌唱動画が5000万回以上も再生されている。