名古屋城天守から16年ぶりに地上に下ろされた「金のしゃちほこ(金しゃち)」の展示が20日、名古屋城内の「二之丸広場」で始まった。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ地域経済を元気づける目的で、地上展示は2005年の愛知万博以来。
金しゃちは雌雄一対でそれぞれ高さ約2・6メートル、重さ約1・2トン。雌雄で顔つきや姿が違う。二之丸広場に設けられた特設会場では4月2日まで、雄は砂山の上、雌は水盤の上に浮かんだようにそれぞれ展示される。
20日午前は晴天に恵まれ、城内で桜も咲き始めたことから開始前には約300人の行列ができた。愛知県長久手市の中学校教員山田佳秋さん(37)は妻(46)と一緒に記念撮影。05年の地上展示の際も見学したといい「前回は屋内だったが、今回は太陽の光を反射してきらきらとすごい輝きだ」と興奮したように話した。
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4月10日から7月11日までは市中心部・栄地区の「ミツコシマエ ヒロバス」で展示される。市によると、金しゃちが城外で長期展示されるのは、1945年の空襲で焼失した初代の金しゃちも含めて約150年ぶりという。市は、破損や盗難に備えて5億円の保険をかけた。
4月6日には1体が長野県木曽町と岐阜県中津川市の道の駅を巡回する予定。