台湾東部・花蓮県の特急列車脱線事故で台湾当局は救助活動を終え、検察当局など捜査機関は3日、本格的な事故原因究明に乗り出した。現場近くの坂道でパーキングブレーキをかけ損なった作業車が斜面を滑り落ち、線路をふさいで列車と衝突したのが原因とみられる。蔡英文総統は3日午前、同県の病院を訪れ、負傷者らを見舞った。
事故は2日午前に発生し、50人が死亡、日本人2人を含む178人が負傷した。列車には乗客490人超が乗っていた。検察当局は作業車を停車した落石防護壁の建設業者の責任者の勾留申請を行うとともに、現場など複数箇所で捜査に着手したと明らかにした。
googletag.cmd.push(function() { googletag.display('div-gpt-ad-Rec_Article'); });
交通部(交通省)の幹部は3日の記者会見で、証拠収集作業を行っていた捜査部門の許可を得て、事故車両の一部を撤去したと明らかにした。台湾鉄路管理局(台鉄)は9日の運行再開を目指すとしている。
一方、当局は損傷が激しい遺体のDNA鑑定などによる身元確認を急いだ。
蔡氏は報道陣を前に犠牲者に哀悼の意を表明し「全力で適切に対応する」と述べ、犠牲者の家族らを支えていく考えを示した。行政院(政府)は3日から3日間、全国の政府機関などで半旗を掲げ、犠牲者に哀悼を表するとした。(共同)