高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種が12日、関東でも始まった。東京都内でのまん延防止等重点措置スタートと重なり、隣県でも感染収束が見通せない中、高齢者施設の関係者らから「切り札」に期待の声が相次いだ。
東京都世田谷区の特別養護老人ホーム(特養)では、職員と入所者計約100人が接種。区によると、接種を受けた80代の男性は「クラゲやハチに刺されるよりは痛くない」と話した。視察に訪れた保坂展人区長は「第3波では高齢者施設で感染が広がったので、なるべく早く接種を終えたい」と強調した。
googletag.cmd.push(function() { googletag.display('div-gpt-ad-Rec_Article'); });
川崎市の特養「みんなと暮らす町」でも102歳を含む20人に、嘱託医が「具合はどうですか」と尋ねながら注射した。広嶋稔之施設長は「入居者の感染リスク回避になるので職員にとっても安心」とする一方、副反応の不安も口にした。
さいたま市では高齢者施設3カ所の計145人が済ませた。施設長の女性(58)は「入所者は1年以上家族との面会を制限されていたのでワクチンの期待は大きい。ひとまず安全に終わり、ほっとしている」と話した。