二階幹事長の今回の発言は菅首相への揺さぶりだ。二階氏は先月も解散を巡る発言で与党内に波紋を広げたが、こうした言動に、自民党内には幹事長交代論が出始めていた。首相も先月に安倍晋三前首相と会談。解散戦略について意見を聞いたとみられただけに、党幹部として二階氏は面白くなかったはずだ。
このタイミングでの番組出演やその後の釈明まで含めて、発言は周到に計算されたものだろう。菅首相はコロナ対策の失敗続きで、党内で求心力が低下。しかも派閥を持たず、後ろ盾は二階派だけ。「そのことを忘れるな」という菅氏へのメッセージと思われる。
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開催準備を進める菅政権は、中止となればダメージが大きく次期衆院選を戦えない。総辞職に追い込まれるだろう。二階氏も開催の立場で菅首相と運命共同体にある。首相は15日夜に渡米したが、バイデン大統領との会談では米国の五輪参加を確認するとみられる。
会談では、米国は原発処理水の海洋放出に理解を示した見返りに、対立する中国への包囲網参加を要求するはず。親中派の二階氏は面白くなく、今回の発言は首相へくぎを刺したのだろう。