社会主義国キューバのラウル・カストロ共産党第1書記(89)は16日に開幕した第8回党大会の基調報告で「第1書記の任務を終える」と退任を表明した。国家元首は既に退いており、党トップも降りることで、1959年の革命以来、兄の故フィデル氏と続けたカストロ兄弟による統治が終わる。19日の最終日に公表される党人事で正式に退任が決まる見通し。
ラウル氏は後任には言及しなかったが、次期第1書記にはディアスカネル大統領(60)が就くとみられる。ディアスカネル氏は2018年にラウル氏の後任として国家元首の国家評議会議長に選出され、その後の憲法改正に伴い19年に大統領となった。党序列は3位。
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ラウル氏は1965年の結党以来フィデル氏が務めていた党第1書記を2011年に引き継いだ。退任について「役目を果たした満足と祖国の未来への信頼」を得たために自ら判断したとしている。「生きている限りは祖国と革命、社会主義を守るために足をあぶみに置いておく」とも述べ、影響力は保持する意向も示唆した。(共同)