「この木なんの木」で知られるCMソングなど数多くの作品を手掛けた作詞家、伊藤アキラ(いとう・あきら、本名・伊藤皓=いとう・あきら)さんが15日午前8時2分に急性腎不全のため横浜市内の病院で死去していたことが22日、分かった。80歳だった。千葉県出身。葬儀は親族で執り行った。
放送作家で音楽家の三木鶏郎に師事し、CM音楽などの作詞活動を開始。1969年の丸善石油「オー・モーレツ!」は高度経済成長期を象徴するCMの一つとして話題に。73年から放送されている日立「日立の樹」は、♪この木なんの木 気になる木-の歌い出しで現在も親しまれている。ほかにも明治イソジン「ただいまのあとは」や日本香堂「幸せの青い雲」などの名フレーズを生み出した。
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子供たちに人気のアニメ主題歌や童謡も手掛け、「うる星やつら」の主題歌や「南の島のハメハメハ大王」など親しみやすい歌詞を作詞。歌謡曲では渡辺真知子(64)の「かもめが翔んだ日」、フォーリーブスの「ブルドッグ」などがヒットした。
★小林亜星さんも“相棒”しのぶ
「日立の樹」でタッグを組んだ作曲家の小林亜星氏(88)が追悼コメントを発表。故人について「仕事ではいつも彼の歌詞が回ってくると、スムーズにメロディをつけられた」と相性の良さを述懐。2014年の北海道の菓子メーカー、六花亭製菓のCM曲が最後の仕事だったといい、「歌詞のほとんどが『はな』しか言っておらず、最初にそれを見たときはすごくビックリしましたがそれもこれも良い思い出」と相棒をしのんだ。