遺跡からは大型石刃を含め、アフリカで誕生し、ユーラシア大陸を東に拡散した現生人類に特有の石器群が、国内で初めてそろって出土。同様の石器群は、中央アジア、南ロシア、中国などで5万~4万年前のものが出土。朝鮮半島でも4万1千年前の大型石刃が見つかっている。日本列島への現生人類の到達にも関わる事例で、国武氏は「ユーラシアの系譜を引く石器群が、朝鮮半島を通じて流入したという評価も可能」と指摘した。
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国武氏は昨年8~9月に発掘。3万年前の火山灰層の下から、幅3センチ、長さは10センチを超え、鋭い刃の大型石刃、カミソリ刃のような「小石刃」、三角形の「尖頭器」などを含む1100点以上が出土。地層中の炭化物による放射性炭素年代測定で、年代を導いた。