ゴーン被告、１年で資産４割減７６億円に　逃亡に１６億円以上も

カルロス・ゴーン被告（ロイター＝共同）【拡大】 　金融商品取引法違反の罪などで起訴され保釈中に中東レバノンに逃亡した前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告（６５）の資産が、１年間で推定約１億２０００万ドル（約１３１億円）から約７０００万ドル（約７６・６億円）に４割ほど減ったとみられることが分かった。米ブルームバーグ通信が１１日までに報じた。　日産が退職金や、株式に関連した報酬の支給を取りやめたことが影響した。昨年末の逃亡では、プライベートジェットのチャーターなどで１５００万ドル（約１６億円）以上かかった可能性もある。同通信は「ゴーン一族の巨万の富を圧迫するほどの額だ」と伝えた。　ゴーン被告は逃亡後、首都ベイルートの邸宅に滞在しているとみられる。この邸宅は日産側が所有権を主張。仮に退去を強いられた場合、ゴーン被告は新たに住居を探す必要があり、さらなる痛手となりそうだ。　レバノンの金融危機もゴーン被告を直撃する。外貨が不足し、銀行は預金の引き出しを厳しく制限。ゴーン被告は逃亡後に地元テレビのインタビューで「私は他の国民と同じく、週に２５０ドルから３００ドルしか引き出せない」と吐露した。　新年早々に世間を驚かせた逃亡劇のツケは高くつきそうだ。