出雲の立てこもり、朝８時に“投降”　女性問題の思い込みから犯行か

現行犯逮捕された中尾懐聖容疑者は出雲署に連行された【拡大】 　島根県出雲市の運送会社「上田コールド」の本社に男が包丁のようなものを持って立てこもった事件で、人質となっていた女性社員（４０）が１５日午前８時２５分頃、発生から１８時間ぶりに解放された。県警は約１０分後、監禁容疑で千葉市緑区誉田町の無職、中尾懐聖容疑者（２３）を現行犯逮捕した。女性にけがはなかった。　県警によると、中尾容疑者は、女性関係を巡り元従業員の男性に恨みを抱いているとの趣旨の話をしていた。だが男性のフルネームを言わず面識もなかったことから、県警は中尾容疑者が一方的に恨みを募らせたとみている。　逮捕容疑は、１４日午後２時１５分頃、女性を刃物で脅迫し、２階応接室に連行して出入り口付近で監視して、監禁した疑い。「刃物を持って監禁したことは間違いない」と容疑を認めている。刃渡り約４０センチの包丁と約１２センチのペティナイフを両手に持って女性を監視していた。　中尾容疑者は１４日午後、同社を訪れ「立てこもりをしたい」と言って事務所の玄関から入り、「社長を出せ」などと要求して女性を人質に取った。女性は拘束されていないが、常時監視された状態だった。１５日朝、捜査員の説得に応じて女性を解放。その後２階廊下で現行犯逮捕された。　中尾容疑者は同社関係者ではないとみられ、業務上の関連も確認されていない。女性とも面識はないとみられる。