メンバーたちは無事に帰ることができるのか!!
マンガ大賞・ サバイバル・ SF・ 彼方のアストラ 2019.09.19ツイート TVアニメ「彼方のアストラ」公式サイト マンガ大賞2019大賞受賞作品、待望のアニメ化！
期待のサバイバルSF『彼方のアストラ』第12話が放送された。#12 「FRIEND-SHIP」
右腕を失いながらも、誰も憎まず今まで通りを貫くカナタ。
惑星ガレムを出発する準備も着々と進み、5012光年の旅はいよいよ終着点を迎えようとしていた。
そして、故郷への帰還を前に世界の真実を知るカナタたち。
果たして、この真実をどう受け止めるのか。
とうとう最終回!!
シャルスが知っている惑星アストラの秘密が今、明かされる……。
初回と同じく最終回も1時間拡張放送。見ごたえがある。
第1話もこの1時間でぐっと物語に引き込まれたのだった。
カナタの回復を待ち、アストラに向けて進路をとる一行。
その最中にシャルスが、地球からアストラへ移住するまでの間に起こった歴史改ざんを語る。
アストラの国家成立や言語が統一されているのもそれによるものだった。
第三次世界大戦に匹敵するほどの混乱が生じた際に暴動が発生。
このとき人口が激減したことで無益な戦いに歯止めをかけるべく、移住の立役者であるワームホールの使用禁止・国家統一、そして歴史の隠蔽が行われた。
シャルスが王の為に命をささげることに疑問を持たなかったように、カナタたちも生きているうちに歴史が間違っているなんてことを考えたことはなかった。
そのように育てられていたからだ。
自分たちの生まれ育った環境が「普通」と感じるのは、現代を生きる私たちにも当てはまる。
自分の目で見て体験することで真実を知ることの大切さを、カナタたちの冒険から教えてもらったような気持ちだ。
アストラ到着が近づき、戻ったらオリジナルたちを訴えるための準備も始まるが、その役目はアリエスの母親へと託されることに。
政府に揉み消されたりしないよう、信頼できる大人に真実を伝える。
一歩間違えたら自分たちの首をしめる結果となるバクチのようなメールと、航海日誌をしたため彼らはとうとうアストラ付近まで帰ってきた。
無事アストラに降り立つことができ、彼らを殺そうとするオリジナルたちは投獄されることが決まった。
だが彼らの絆が変わることはなかったのだ。
それぞれの一番の思い出を振り返るシーンもあった。
ずっとアニメを追っていた身としては涙がこみあげてくる。
半数のメンバーが、カナタの今は亡き右腕に助けられた思い出をあげるところもグッときた。
最初はうるさいだけだったカナタ。
だが旅を進むに連れ、誰もが認めるリーダーへと成長した。彼がいなかったら全員で戻ってくることはできなかっただろう。
それぞれのその後も素敵。メディアに取り上げられて人気が爆発したシャルス。
後には王様に即位するなど規格外のことをさわやかにやり遂げていくところがすごい。
船の中でできたカップルも、7年後には無事ゴールインを果たしたようだ。
しかし、旦那さんたちはまた妻たちを置いて宇宙への旅に出かけるらしい。
ひとつの壮大な冒険の終わりと、またこれから新しい物語がはじまりそうなワクワク感を与えて物語は幕を下ろす。
アニメ、原作、それぞれの持ち味を生かしながら、過不足なく見る者にミステリ的な要素や冒険要素、恋愛要素も友情話などたくさんのワクワクを与えてくれた。
本格SF好きがとやかく言っているという話題もあったが、細かいことの揚げ足取りは野暮でしかないと思ってしまう。
この『彼方のアストラ』という作品はジャンルにとらわれるのが勿体ないくらいに素晴らしい作品だった。
素敵な物語を3か月間ありがとう!! 新しいカナタたちの旅もいつか見てみたい。
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