文学座俳優の金内喜久夫さん死去、８７歳　がんのため

　ＮＨＫ大河ドラマ「徳川慶喜」やＴＢＳ系「渡る世間は鬼ばかり」に出演した文学座の俳優、金内喜久夫（かねうち・きくお）さんが２８日午後１時４１分、がんのため東京都内の自宅で亡くなったことが分かった。８７歳だった。福岡県出身。　１９６３年に文学座研究所に入所し、女優、故杉村春子さんらと共演した。関係者によると、家族葬で故人を送り、新型コロナウイルス終息後にお別れの会を開く予定という。　文学座の演出家、西川信廣氏（７０）によると、糖尿病の持病を持っていた金内さんは、２０１８年秋にがんが発覚。当時は舞台で全国を巡業していた。１９年春に診察を受けたときに転移が判明し、医師から余命半年を宣告されたが、昨年まで舞台に立つなど最後まで役者魂を燃やした。　西川氏が金内さんと最後に会ったのは、昨年末の劇団の納会で、いつもと変わらぬ様子だったという。しかし、今年に入って都内の病院に入院し、一時は退院するも再入院。別の関係者によると今月に入り、新型コロナの影響を懸念し、自宅療養に切り替えたが、家族に見守られながら息を引き取った。