今こそもう一度見たい、映画「感染列島」/芸能ショナイ業務話

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今こそもう一度見たい、映画「感染列島」/芸能ショナイ業務話
 緊急事態宣言が発令されて約1カ月が過ぎた。天気のいいGWも外出自粛で、映画館も休業中。一番の楽しみとなっている定額動画配信サービスを見あさっていると、気になるタイトルがあった。 「感染列島」-。2012年に公開された邦画で、妻夫木聡演じる救急医が主人公で、新型ウイルスが原因で起こる感染拡大の恐怖と闘う人々の姿が描かれている。8年前にも見たが、同じようにエボラ出血熱をモチーフにした米映画「アウトブレイク」を見ていたせいか、「非現実的だなあ」と思いながら、そこまで印象に残っていなかった。 ところが今見ると、全く印象が異なっていたので驚いた。舞台は、東京都いずみ野市という架空の都市の市民病院。一人の急患が搬送されてきたことから、致死率の高い未知のウイルスの感染が日本中に拡大していくのだが、今回の新型コロナウイルスと似ているところが多い。 感染防止のため、いろんな知識があるせいか、「そこでマスクしないのは、あまりに無防備。そりゃ感染するだろう」とつっ込みたくなるところも…。昨今のニュースや情報番組でも「医療崩壊」というワードをよく耳にするが、その状況がよく描写されていた。 院内感染が広がり、野戦病院と化していく。見えない恐怖とストレス、そして疲労の中、医師や看護師たちは肉体的にも精神的に限界。助かる可能性のある人を優先するため、重篤な子供の人工呼吸器を外すシーンでは、胸が締め付けられる思いになった。 そんな中、WHOから派遣された感染症の専門(檀れい)が「力を貸してください」と医師や看護師らに頭を下げ、多くの人が挙手していくシーンでは、危険を顧みず、新型ウイルスと戦い、命を救うという使命感に、心から拍手を送りたくなった。それは同時に、今、最前線で対応にあたっている医療従事者の姿と重なっているように思えた。 劇中、非常事態宣言が出され、都市封鎖が行われ、感染拡大が起きたのは日本だけ。即座に日本からの渡航を封鎖した世界各国には感染が広がらなかった。残念ながら、ここは大きく現実と違っている。逆に島国である特徴を生かして、早くから渡航を禁止していれば、ここまでの事態にはならなかったのでは、とも思ってしまう。 安倍首相がこの作品を見ていれば、少しは対応が変わっていたかも…。「自分は感染しても大丈夫」なんて思っている人、外出自粛に不満を持っている人など、この作品を今一度見てほしい。(す)
[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 今こそもう一度見たい、映画「感染列島」/芸能ショナイ業務話