吉村知事、府独自の「コロナ追跡システム」導入へ

　大阪府の吉村洋文知事（４４）が１２日、大阪府庁で会見し、新型コロナウイルス感染拡大防止のために府独自の「大阪コロナ追跡システム」を５月中に導入すると発表した。　自粛・休業要請の解除後、不特定多数の人が集まる劇場やライブハウスでのイベント主催者や店舗・集客施設などが大阪府のＨＰから２次元コード（ＱＲコード）を取得し、印刷して入口に掲示。　参加者や利用客はそれを読み込み、アクセスしてメールアドレスを登録すると、会場や店舗で感染者が発生した場合、登録アドレスにメールで一斉送信される。　「台湾や韓国はＩＴで陽性者の動きを把握し、それを情報公開して感染拡大に努めることを実施しているが、個人情報の保護を優先するのが日本の法体系」という吉村知事は「個人情報を守りながらＩＴで新型コロナの追跡システムを作れないかずっと検討してきた」と説明。　「簡単登録してもらうだけで、施設や集会で陽性者やクラスターが発生した場合、できるだけ早い段階で情報を提供し、新たなクラスターが発生するのを防ぐ」　メールアドレスは府が管理。名前や住所、電話番号、行動履歴（ＧＰＳ位置情報等）などは取得しない。　「劇場やライブハウスなど不特定多数の人が集まる業態に導入してほしい。義務化は難しい。あくまでお願いベース」としながらも、「パチンコ屋や飲食店などは導入してほしい。“この店、ＱＲコードはないの？”という空気を大阪で作っていきたい」と話した。