夏の富士山閉鎖を決定 観光に大打撃…1960年以降初か

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夏の富士山閉鎖を決定 観光に大打撃…1960年以降初か
 静岡県は18日、県が管理する富士山の三つの登山道を今夏、閉鎖すると正式に発表した。既に閉鎖を発表した山梨県側を含め、富士山の夏山閉鎖が決まり、新型コロナウイルス感染拡大により客足が途絶えている山麓の観光関係者には追い打ちとなる形で、両県に落胆が広がった。 静岡県観光政策課の山田司課長代理は、近年増えてきた外国人旅行客がコロナにより激減していると指摘。「さらに登山道閉鎖となれば、打撃は大きい」と話す。 山頂で山小屋を経営する宮崎哲也さん(45)は「休業はみんなで決めたこと。今は我慢だ」と語ったが、今季の収入については「別に経営する寝具店でしのぐしかなく、厳しい」と打ち明けた。 静岡県の川勝平太知事は同日、記者団に「この夏の富士山は仰ぎ見る存在としてほしい」と述べ、登山自粛を求めた。 登山者の6割以上が利用する山梨県側への影響も深刻だ。富士五湖観光連盟(富士吉田市)の上野裕吉専務理事は「閉鎖というと、麓の観光全体が止まるように思えてしまう。コロナ対策を万全にして再開したとしても、客足が回復するか心配だ」と嘆く。 山梨県は麓と5合目をつなぐ有料道路「富士スバルライン」を5月31日まで工事を理由に閉鎖中だ。県道路整備課は「工事が終われば開通させるのが筋だ」と説明するが、県幹部は「観光客の安全と観光業界、双方の立場を考慮した判断が必要だ」と指摘した。 静岡県は、登山者の安全確保ができないとして3ルートの閉鎖を決定。今夏は、来期に向けた登山道の補修や落石対策に取り組む。現在閉鎖中の山麓と5合目を結ぶ「富士山スカイライン」など3県道についても閉鎖期間の延長を検討している。
[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 夏の富士山閉鎖を決定 観光に大打撃…1960年以降初か