池上彰氏「われわれはちょっと傲慢になりすぎていた…」

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池上彰氏「われわれはちょっと傲慢になりすぎていた…」
新型コロナを徹底解説する池上彰氏と、進行を務めるフリーアナウンサーの高島彩(C)フジテレビ【拡大】

 フジテレビは、31日午後8時から日曜THEリアル!「池上彰 緊急スペシャル!~世界を変えた新型コロナ 未来を生き抜く私たちの闘い~」を放送する。 今年、世界を一変させた新型コロナウイルスについて、人類とウイルスとの過去の闘いで得た教訓を踏まえ、今後起こりうる“パンデミック第二波”にわれわれがどう立ち向かっていけばいいのか。ジャーナリストの池上彰氏(69)が徹底解説する。 まず、世界から注目された台湾のスピーディーな“初動対応”。最初の報道から約1カ月の台湾と日本の動きを比較。そこには17年前の経験から得た教訓が根底にあった。一方、多数の感染者から巻き返しに成功した韓国の対策にも迫る。 また、クラスター対策やマスク普及のルーツが100年前のスペイン風邪にあったこと、感染者を救う「抗ウイルス薬」と感染予防の特効薬である「ワクチン」の違いも説明。免疫の仕組みやワクチン開発の最新事情などについても分かりやすく解説していく。 収録後、池上氏は「みなさん、非常に不安なわけですけれども“ここまで進んでいるんですよ”ということを明確に伝えることが“未来へ希望を持ってもらえることにつながる”という番組の趣旨にかなうものになっているかと思います」と緊急事態宣言が解除されたこの段階での中間まとめのような内容を振り返った。 これからできることは? どう向き合っていけばいいのだろうか。 「ウイルスに“打ち勝つ”みたいな言い方をしますけど、それは非常に難しいんです。やっぱり人間というのはずっとウイルスと闘ってきて、共存してきました。治療薬あるいはワクチンが完成してもウイルス自体がなくなることはないので、共に暮らしていかざるを得ないという“覚悟”は必要だし、さらに言えば、われわれはちょっと傲慢になりすぎていたんじゃないかと思います。いろんなことに打ち勝つなんて思っていましたが、やっぱり自然に比べると人類って弱いものだなと思ったり、これからどんどん環境破壊が進み、温暖化が進んだりすると、また未知のウイルスが出てくるかもしれません。環境を守るということは本当に必要なことだと改めていま思い知らされたんじゃないかと思います」 そして、政府に期待していることは「経済も大事、感染防止も大事という中で“経済が大事”ということにちょっと重きを置いているのではないかという不安はあります。第二波をどうやって抑えるのか、あるいは第二波が起きそうなときにいち早くまた元に戻れるのか。国民にどういう説得力のあるメッセージが出せるのかということをしっかり考えてほしいと思っています」と語った。

[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 池上彰氏「われわれはちょっと傲慢になりすぎていた…」