作編曲家の服部克久さんが死去、83歳 延べ6万曲を世に送り出し

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作編曲家の服部克久さんが死去、83歳 延べ6万曲を世に送り出し
服部さんは昭和、平成、令和にわたって、多くの名曲を世に送り出した=2017年9月【拡大】

 フジテレビ系「ミュージックフェア」の音楽監修やTBS系「ザ・ベストテン」のテーマ曲を手掛けた作編曲家、服部克久(はっとり・かつひさ)さんが11日午前8時42分、心不全のため東京都内の病院で死去した。83歳だった。関係者によると、服部さんは体調を崩して入院していたが、突然の死で家族もショックを受けているという。背中を追って同じ道に進んだ偉大な父、服部良一さんの眠る天国へと旅立った。 テレビ草創期から番組を音楽で彩り、ヒット曲のアレンジなど延べ約6万曲分の譜面を生み出した作編曲家が突然、逝った。服部さんは2006年に頸動脈狭窄症を患い、放置すると脳梗塞の発症リスクが高くなるため、ステントを挿入して治療したことがあったが、死因が関係しているかは分かっていない。 「東京ブギウギ」「青い山脈」などを作曲し、国民栄誉賞を受賞した作編曲家、良一さん(1993年他界)の長男として、服部さんは36年、東京に生まれる。パリ国立高等音楽院に留学後、父と同じ大衆音楽の道へ。59年、ダークダックスが歌う日本民謡をフランス歌曲風に編曲したのが初仕事だった。 TBS系「新世界紀行」のテーマ曲「自由の大地」をはじめ、NHK連続テレビ小説「わかば」、フジテレビ系アニメ「トム・ソーヤーの冒険」、JRAの福島、新潟両競馬場のファンファーレなど、幅広いジャンルに音楽を提供した。 編曲家としても谷村新司(71)の「昴-すばる-」、竹内まりや(65)の「駅」など数多くのヒット曲をアレンジ。80年には山口百恵さん(61)の引退公演の音楽監督を務めた。 また、サントリー・オールド、ネスカフェ、YKK、積水ハウスなどのCMソングやブリヂストン、パイオニア、キッコーマン、セコムなどの社歌も手掛けた。 自作を思い通りに編曲プロデュースするアルバム「音楽畑」シリーズはライフワークだった。最後のシリーズ作品となった昨年9月発売の「音楽畑22 The Final?」には、長男で作編曲家の隆之氏(54)、孫娘でバイオリニスト、百音(もね)さん(20)との初共作「ル・ローヌ(河)」が収録された。天国で父、良一さんに親子4代、音楽で足跡を残したことを報告しているに違いない。

[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 作編曲家の服部克久さんが死去、83歳 延べ6万曲を世に送り出し