【藤井七段ＴＡＬＫ】第１局のスーツから和服に「思ったより快適」／将棋

　後手で挑戦者の高校生プロ、藤井聡太七段（１７）が、渡辺明棋聖（３６）＝棋王・王将＝に９０手で勝ち、２連勝でタイトル奪取に王手をかけた。藤井七段は７月９日の第３局（東京・都市センターホテル）に勝てば１７歳１１カ月でのタイトル獲得となり、１９９０年に１８歳６カ月で棋聖を獲得した屋敷伸之九段（４８）の最年少記録を大幅に更新する。　－－序盤から作戦はうまく進んだか？　「積極的に動いたが、（４２手目の）△５四金の後は難しいと思っていた」　－－その後、攻め合いになったが　「自信があるという感じではなかった」　－－２連勝でタイトル獲得に王手　「五番勝負だと、５局で一つの勝負と思っている。次局も今までと変わらず、気負わずに気持ちで臨みたい」　－－７月１日には王位戦の第１局を控えるなどハードスケジュール　「休むときはしっかり休んで、調子を崩さないようにしたい」　－－第１局のスーツから第２局は和服姿。着心地など感想は？　「（着用は）長時間の対局では初めてで、どんな感じなのか分からないところはあったが、思ったより快適というか、普段通りにやれるのかなと思っています」　◆最年少タイトル獲得記録を持ち、第２局の立会人を務めた屋敷伸之九段（４８）　「私が初タイトルを取ったときは緊張していたが、藤井七段は落ち着いていた。タイトル戦に場慣れしているようにさえ見えた。△５四金は大舞台で強い相手に指し切れる手ではない。見ていて面白い将棋だった」　◆厳戒態勢　２４日に藤井七段の地元・愛知県瀬戸市役所に殺害予告の電話があったことを受け、対局会場となった日本将棋会館は厳しい警備を敷いた。会館周辺を警視庁原宿署が警備し、会館内は対局室がある階を中心に警備員が終日巡回した。また、奨励会の研修会が行われ、館内には参加した小学生や保護者らが集まったが、研修会場を対局室がある階と違う階へ変更。他の階への移動も禁止した。