戦後の短歌界をリードした歌人、岡井隆さん(92)の訃報を受け、歌人や詩人から11日、悼む声が相次いだ。 「ぽっかり大きな穴があいたような気がする」と話すのは、岡井さんに師事した歌人で作家の東直子さん(56)。「若い人にもフラットで穏やかに接してくれた。ロマンチストで、少年のようなやんちゃさや遊び心もあった」。自由自在な表現に刺激を受けてきたといい「もっとお話を伺いたかった」と惜しんだ。 歌人の伊藤一彦さん(76)は岡井さんを「戦後歌壇において塚本邦雄と並ぶ巨星」と評する。仰ぎ見ていた存在に実際に会い、その「人間的な魅力」に引き込まれたという。「包容力があり、話していると本当に心地よい。世間の常識や周囲の思惑にとらわれない、非常に理知的な人でもあったと思います」 岡井さんは短歌の枠を超え、後進の書き手を刺激してきた。共著がある翻訳家で詩人の関口涼子さん(49)は「岡井さんは常に『書く』とは何かを貪欲に知りたがっていた。現代詩を書き始めたばかりの人のような若々しさがありました」と振り返る。「ずっと若いまま最期をお迎えになったのではないか。そうだったらいいなと思います」としのんだ。
「大きな穴があいたよう」歌人の岡井隆さん訃報に悼む声
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「大きな穴があいたよう」歌人の岡井隆さん訃報に悼む声
インタビューに答える歌人の岡井隆さん=2017年5月、東京都武蔵野市【拡大】
[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 「大きな穴があいたよう」歌人の岡井隆さん訃報に悼む声