新宿舞台クラスター、濃厚接触者８５０人に　小池都知事が徹底調査表明

　俳優、山本裕典（３２）ら出演者や観客から新型コロナウイルスの感染者が相次いでいる舞台「ＴＨＥ★ＪＩＮＲＯ－イケメン人狼アイドルは誰だ！！－」に対し、東京都が１３日、調査に乗り出した。保健所と都の職員が上演劇場で現地調査を実施。それを受けて観客全員と出演者、スタッフの計約８５０人が濃厚接触者に指定された。同舞台を観劇した群馬県の女性保育士の感染も判明。クラスターは全国に広がり、演者と観客が抱擁していたとの情報も入ってきた。　ついに東京都のメスが入った。都庁で報道陣の取材に応じた小池百合子知事は「会場と主催者側に対して、詳しい状況を調査する」と明言。舞台に限らず、次第に増加していくイベントの開催をめぐり、「今後の進め方にも関わってくる話だ」と、徹底的に調査する姿勢を表明した。　その言葉通り、６月３０日から７月５日まで全１２公演を上演した新宿シアターモリエールは本紙の取材に「きょう（１３日）午後、保健所と都の職員が現地調査と聞き取り調査に訪れました。指摘された改善点が具体的に決まり次第、ＨＰで発表します」と明かした。　同舞台は、千秋楽翌日の６日に出演者の１人、ＴＡＫＵＹＡ（２３）の感染が発覚。保健所から全出演者、スタッフに自宅待機要請が出され、ＰＣＲ検査を実施したところ、主催者はこの日、出演者１６人、スタッフ５人、観客１６人の計３７人の陽性反応が確認されていることを報告。その後、出演者の石原純が所属事務所の公式サイトで感染が判明したと公表し、キャストは１７人になった。現在、本人に症状はないが、今後は治療に専念するという。また、同じ所属事務所の廣瀬大介は１４日に同検査を受けることが決まった。　主催者側はこの日、１２公演の全てで観客の感染者が確認され、観客全員の約８００人が濃厚接触者に指定されたと発表。出演者とスタッフを合わせると８５０人に上る。また、群馬県は５日に観劇した伊勢崎市の保育施設に勤務する２０代女性の感染を公表。観客ではこれまで神奈川・相模原市からも感染者が出ており、全国へと広がりをみせる大規模なクラスターに発展した可能性が高い。
【続きを読む】