野口聡一さん搭乗準備始動　星出彰彦さんも専用訓練開始

６月、米南部テキサス州ヒューストンで、新型コロナウイルス感染対策をしながら宇宙服の取り扱い訓練をする野口聡一さん（ＮＡＳＡ／ＪＡＸＡ提供・共同）【拡大】

　米航空宇宙局（ＮＡＳＡ）は２日、国際宇宙ステーションの往復に成功したスペースＸの新型宇宙船クルードラゴン試験機について、飛行中に取得した各種データの分析に着手した。生命維持装置の機能に問題がないかや、着水に使ったパラシュートに異常がなかったかなどを精密に調べる。日本人宇宙飛行士の野口聡一さん（５５）が搭乗する正式な１号機のフライトに向けた準備が始まった。　６週間かけて分析する。宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）はこの結果を受け、野口さんの搭乗に問題がないか最終判断する。またＪＡＸＡは、２号機に搭乗する星出彰彦さん（５１）も同日までにクルードラゴン専用の訓練を開始したことを明らかにした。来年春にステーションに向かい、日本人２人目の船長に就任する。　クルードラゴンはロケットを含む再利用などで低コスト化を進め、民間の利用者の獲得も目指している。ステーションへの旅行も視野に入る。スペースＸのショットウェル社長は着水後の会見で「宇宙旅行に向け順調に進んでいる。それほど遠くない将来に可能になるだろう」と述べた。（共同）