秋元司衆院議員、再逮捕　ＩＲ汚職証人買収疑い

　カジノを含む統合型リゾート施設（ＩＲ）事業を巡る汚職事件に絡み、東京地検特捜部は２０日、贈賄罪で起訴された中国企業側に裁判で虚偽の証言をするよう依頼し、報酬の提供を持ち掛けたとして、組織犯罪処罰法違反（証人等買収）の疑いで衆院議員、秋元司容疑者（４８）＝収賄罪で起訴、自民党を離党＝を再逮捕した。また東京・永田町の衆院議員会館にある秋元議員の事務所など関係先を家宅捜索した。　特捜部は昨年１２月～今年１月、ＩＲ汚職の収賄容疑で２回逮捕。秋元議員は２月に保釈され、議員活動を再開したが、自身の裁判を有利に進めるため、贈賄側に知人を通じて不正を持ち掛けるという前代未聞の事件に発展した。国会議員の保釈中の再逮捕も異例だ。　秋元議員の逮捕容疑は今年６月２７日と７月２２日、会社役員の淡路明人容疑者（５４）＝東京都港区＝と同、佐藤文彦容疑者（５０）＝東京都中央区＝と共謀、那覇市内のホテルで中国企業「５００ドットコム」元顧問の紺野昌彦被告（４８）に虚偽の証言をする報酬として現金計３０００万円の供与を申し込んだ疑い。　証人買収事件で特捜部は今月４日、淡路、佐藤両容疑者と会社役員宮武和寛容疑者（４９）＝那覇市＝を逮捕した。　関係者によると、淡路容疑者は秋元議員に頼まれたと供述。秋元議員は逮捕前の取材に「俺は関係ないのになんでこんなことになるのか分からない」と関与を否定した。　宮武容疑者は今年６～７月、那覇市で「５００」社元顧問の仲里勝憲被告（４８）に偽証を依頼し、報酬の提供を申し込んだ疑いが持たれている。