【悼む】忘れられない再結成コンサートの光景 困難笑い飛ばす岸部さんのユーモアに励まされた

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【悼む】忘れられない再結成コンサートの光景 困難笑い飛ばす岸部さんのユーモアに励まされた
ザ・タイガースの再結成ツアーに登場した岸部四郎さん(中央)=2013年【拡大】

 グループサウンズ、ザ・タイガースのメンバーで、テレビの司会者や俳優としても親しまれたタレント、岸部四郎(きしべ・しろう)さんが8月28日午前4時33分、拡張型心筋症による急性心不全のため千葉県内の病院で死去していたことが15日、分かった。71歳だった。
 病気入院中のうえ、右足の大たい骨を骨折していた当時64歳の岸部四郎さんが車いす姿で東京ドームのステージに登場すると、客席を埋めた4万5000人から一斉に温かい拍手が巻き起こった。あの光景を忘れない。
 2013年12月のザ・タイガース再結成コンサートの最終日。約2年ぶりのステージ復帰で、岸部さんは兄の岸部一徳や沢田研二も唱和し楽器を奏でる中、自ら選んだビートルズの名曲「イエスタデイ」を歌い始めた。

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 自分なりの練習を重ねたのか、歌い出しは意外にも張りがあった。さすがに高音部ではかすれ弱々しくなったが、観客にヒラヒラ振った左の掌には歌詞にもある「トラブル」の文字が…。借金苦や病気、愛する妻の死など、苦悩や困難の連続だった自らの人生と重ね、笑い飛ばそうとした。
 「歌は僕が(メンバー中)一番下手だけど、魅惑の(ささやくような)ウィスパーボイスです」と強がってみせる場面も。どんなときも自らを客観視しようとする。その変わらぬユーモアに、少なからず励まされる思いだった。合掌。(文化報道部・森岡真一郎)

[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 【悼む】忘れられない再結成コンサートの光景 困難笑い飛ばす岸部さんのユーモアに励まされた