中国外務省の報道官が、共産党による統治を批判した米政権への反論で「中国人民こそが共産党の堅固な鉄壁だ」と述べ、国内で反発を買っている。一党支配を守るために国民に犠牲を強いるかのような発言で、インターネット上では「米国に対する盾になれと言うのか」と批判的な声が相次いでいる。
ポンペオ米国務長官は8月の演説で、新型コロナウイルスを巡る問題などを取り上げ、中国共産党による統治を批判した。中国外務省の趙立堅副報道局長は同27日の記者会見でこれに反論し「党と中国人民は魚と水のように切っても切れない関係だ」と強調。人民は党の「金城鉄壁」であり「打ち破れると思うな」と米側をけん制した。
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国営テレビが記者会見の動画を会員制交流サイト(SNS)に投稿すると、「党の鉄壁になった覚えはない」「人民は人質にされた」「やはりこれが本音か」と非難のコメントが殺到し、動画は削除された。「金城鉄壁」は党官僚の腐敗や傲慢さを皮肉る意味を込めて使われるようになった。